DXとは何?~意外と知られていないIT化の違いとデジタル変革の本質~
ルーク

目次
1.はじめに
こんにちは。2025年2月にトラスに入社したルークです。
最近、CMなどで「DX」という言葉をよく耳にしませんか?
よく聞くものの、「実際には何のことだろう?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
私は前職でシステムエンジニアとして企業向けのシステム開発に携わっていました。業務の効率化を目的にシステムを導入する中で、「技術を入れるだけでは業務は変わらない」と痛感しました。たとえば、新しいシステムを導入しても紙の業務が残ったり、現場がツールを使いこなせず、結局手作業が増えてしまうことも。
DXとは、単なるデジタル化ではなく、業務そのものを変革すること。今回は、その基本を皆さんと一緒に学んでいきたいと思います。
2.DXとは?
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DXの定義
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用して、業務プロセスやビジネスモデルを根本的に改革することを指します。
経済産業省によるDXの定義は以下の通りです。
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、製品・サービス・ビジネスモデルを変革するとともに、業務や組織、企業文化・風土をも変革し、競争上の優位性を確立すること。」
つまり、単なるデジタル技術の導入ではなく、企業のあり方そのものを見直し、変革することがDXの本質です。 -
DXのメリット
DXを導入することで、以下のようなメリットがあります。- 業務効率化:人手不足の解消、業務の自動化
手作業の自動化により、作業時間を削減
AIやRPAを活用し、人手不足を補う - コスト削減:紙の書類削減、業務フローの最適化
ペーパーレス化で紙のコストや管理工数を削減
業務フローを最適化し、無駄な工程を排除 - 顧客満足度向上:利便性の向上、パーソナライズ化
オンラインサービスの充実で、利便性が向上
データ活用により、顧客に合わせたパーソナライズ化が可能
- 業務効率化:人手不足の解消、業務の自動化
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DXの一例
具体的にどのような取り組みがこの定義に当てはまるの?という疑問にいたると思います。
以下では例を挙げて説明をしていこうと思います。- 最近、店の売上が伸びており、多くのお客様にご来店いただいている。しかし、会計に時間がかかるため、回転率が悪くなっている。
- そこで、キャッシュレス決済の導入に加え、自動精算機を設置した。これにより、スタッフの会計業務が大幅に削減され、スムーズにお客様を案内できるようになった。結果として、提供スピードが向上し、売上も伸びた。
このように、DXは単なるデジタル化ではなく、業務全体の見直しを伴い、根本的な変革をもたらします。
- 最近、店の売上が伸びており、多くのお客様にご来店いただいている。しかし、会計に時間がかかるため、回転率が悪くなっている。
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DXまとめ
DXとは、単なるデジタル化ではなく、業務プロセス全体を見直し、効率を飛躍的に向上させることを指します。
たとえば、「キャッシュレス決済を導入し、会計スピードが上がった!」というだけでは、デジタル技術を部分的に取り入れたに過ぎません。業務の本質的な変革にはなっていないため、これはDXとは言えません。重要なのは、単にツールを導入するのではなく、業務のあり方そのものを見直し、より生産性の高い仕組みに変えていくことです。
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DX化とIT化の違い
今までDXについて説明してきましたが、ここでよく混同される「IT化」との違いについて触れておきます。
IT化とは、情報技術を活用して業務を効率化し、精度を高める取り組みです。
例えば、紙ベースの業務を電子化し、データを共有することで情報の管理を改善することが挙げられます。簡単に言えば、手作業をデジタル化して業務を効率化することを指します。
では、DX化とIT化は何が違うのでしょうか?以下の表で比較してみます。目的
対象
具体例
DX
ビジネスモデルや事業など会社全体の変革
顧客を含む社外の関係者やビジネスプロセス全体
店舗からECサイトへ事業を拡大し、顧客データを活用してパーソナライズした商品提案を行う。
IT化
既存の業務プロセスにおける生産性向上
社内業務や社内システムの改善が中心
経費精算をアプリで処理できるようにし、申請・承認の手間を減らす。
DX化とIT化は、どちらもデジタル技術を活用する点で共通していますが、目的が大きく異なります。
- DX化 は、単なる業務改善にとどまらず、ビジネスモデルや会社全体の変革を目指します。
- IT化 は、既存の業務プロセスを効率化し、生産性を向上させることを目的とします。
つまり、DXは「企業の変革」、IT化は「業務の効率化」 という違いがあります。
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3.まとめ
今回はDXについて、IT化との比較を交えて解説しました。
DX化は単なるデジタルツールの導入ではなく、ビジネスモデルそのものを変革し、企業の競争力を高める取り組みです。
一方で、IT化は業務の効率化が目的であり、DX化とは目的が異なります。
今後、デジタル技術の進化が加速する中で、企業が持続的に成長するためにはDXが不可欠です。
そのためには、「新しい技術を取り入れること」がゴールではなく、組織全体の変革を意識しながら進めていくことが重要です。
DXを正しく理解し、今後のビジネスにどう活かせるか、一緒に考えていきましょう!
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