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カタチだけの指導・研修は時間のムダ!教え上手になるために必要な3つの“能力”

2016.04.28

人材育成

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仕事をしていると、研修や、新人指導、技術の伝達、引継ぎなど、人に何かを教えるという機会がよくあると思いますが、「うまくいかないなぁ」と感じることはありませんか?

それはもしかすると、“説得力” “観察力” “比喩力” の3つの能力が足りていないからかもしれません。

そこで、小学校の教員免許を取得し、ジムのトレーナーとしての勤務経験もあり、プロのダンサーとして国内外で活動しながら大学でコーチをしたり、アーティストの指導も経験しているという異色の経歴を持つ、私「もりくん」が ”人に教える”  ということの本質について教え上手になるために必要な3つの “能力” をご紹介しながらお話したいと思います。

 

1.説得力

■本質を理解させる力

人に教えることに慣れていない人は、以下のどちらかの教え方になることが多いと思います。

  • 自分が教わったことをそのまま教える
  • 概要と簡単な手順をまとめたマニュアルを作ってその内容を教える

 

1から何かを教えなければいけない時には、完成形や正解をそのまま伝えても認識にズレがあるため、すべてが伝わるわけではありません。

学んだことを実践できるようにするまでが指導なので、教えたことしかできないというのは本来の指導ではありません。

概要や意図など本質を理解し納得したうえで、考えて動く力を身に付けさせるたけには、言葉に “説得力” が必要になります。

 

「誰かが言っていた」、「みんながやっている」 というのは実感がこもっていないため説得力に欠けてしまいます。大切なのは自分が経験したことや、実践したことなど、実体験で学んだことを話すこと。

どこかで聞いた答えや常識ではなく、自分が知っている答えはこれだということを、自分の言葉で伝えることが重要です。

実感のこもった自分なりの言葉こそが、本質を理解させる “説得力” となるのです。

 

2.観察力

 ■相手を知る力

人間にはいろいろな性格の人がいますが、注意して観察すべきはその人はどんな性格で “信じているもの” は何なのか・・・ということです。

少し例をあげると

褒められて伸びる人、叱られて伸びる人、褒められても信用しない人、とにかく言い訳をする人、すぐに「わかりました」と言ってしまってわかっていない人、などさまざまですが・・・

 

例えば、 ”褒められても信用しない人”(以下Aさんとします。) というのは自分に自信がなく、褒められてもどうせお世辞だろうと考えてしまいます。

こういう人は何を言ってもネガティブに捉えて、自分ができていることにすら自信を持てず、自主性や積極性がないまま成長できなくなってしまうというようなことがあります。

そこで、 “観察力” がこのような問題の解決に必要なのです。

 

自分に自信がないということは、同じ環境下において自分よりも有能な人(以下Bさんとします)がいるということを認識している場合が多いので、実はそのBさんを巻き込んでしまうことが効果的です。

たとえばAさんに対して褒めたいことがあったときは、直接伝えるのではなく、Aさんの目の前でBさんに対して「Aさんの●●が素晴らしかったので、BさんはAさんにやり方を教わりましょう」とういうようなことを伝えます。

そうすると、Aさんは「あの有能なBさんにも教えられることがある」ということがわかり、人より勝っている部分があるということを自覚できて自信につながります。

 

このように、直接言っても伝わらない人には間接的に伝えたり、誰かに伝えているところを見せたり、全員の前で伝えたり、方法を変えて相手のモチベーションを上げるように伝えることが大切です。

 

つまり相手を知り、性格を見極めて、それぞれ違う方法でアプローチするための “観察力” が必要になります。

 

3.比喩力

 ■イメージを伝える力

人間はイメージできないことは実践が難しく、逆にイメージさえ伝われば、細かい情報は要らなくなる場合があります。

育ってきた環境や経験、そもそもの知識量が違う場合、まずどれだけ多くの ”共通の言語” を持つかが大事になってきます。

一つの方向から捉えた表現ではなく、物事の本質を理解したうえでさまざまな状況や環境における “言い換え” が必要になるのです。

言い換えるときには、互いに認識できている事実や現象など、もしくは教える相手が普段から触れているもの、映画・音楽・本・建物・料理・旅行・スポーツなど、の一部分を切り取ります。

たとえば、コミュニケーションにおいて相手を気遣うことを教えようとしたときに、「会話のやり取り」を「キャッチボール」に例えると、「全速力でどこに飛ぶかわからないところに投げる」のではなく、「取りやすい強さと方向を考えて投げる」ことが必要である、と伝えます。

すると、キャッチボールをしたことがある人やイメージできる人にとっては、「言葉の選び方」や「話すタイミング」、「声の大きさ」などが会話において大切なものであることが直感的に伝わりやすくなります。

知っていないことや経験していないことをイメージしてもらうには、知っていることや経験していることに言い換えて、共通の言語によりイメージを伝える “比喩力” が必要です。

 

 

まとめ

教え上手になるために必要な “説得力” “観察力” “比喩力” の3つの能力とは、自分の持っている知識や技術、経験などを基に再構築した内容を相手に合わせて分かりやすく工夫して伝える能力、ということです。

 

これらの能力を身につけていくには

・普段から自分の考えをまとめたり、自分の言葉で話す(説得力)

・会社や街中でいろいろな人の性格における “違い” を探す(観察力)

・内容や感覚が似ているものを見つける癖をつける(比喩力)

 

というような方法がありますが、これに関してはまた別の機会にくわしく書かせていただきます。

最後に、本当に教えるべきなのは行動の指針であり、意図であり、自ら考えて動くことのできる実践的な能力と意識なので、一般的な “基礎” と言われるものが本当に “基礎” 足りうるものなのか、自分の経験などを基にきちんと精査していくことが必要かもしれません。

 

教えることと教わることの実感を得るだけの一方的な情報の伝達は時間のムダです。

教え上手になるために “説得力” “観察力” “比喩力” という3つの能力を身に付け、人を育てることで、頼れる仲間を増やしていきましょう!

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