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ひらがな・漢字を使い分け!漢字を「ひらく」「閉じる」とは?

2024.10.15

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目次

  1. はじめに
  2. 漢字を「ひらく」「閉じる」とは
  3. なぜ漢字を「ひらく」のか?
    1. 文章を読みやすくする
    2. 文章に親しみやすい印象を与える
  4. なぜ漢字を「閉じる」のか?
    1. 文章の品格向上
    2. 誤解を避ける
  5. ひらいて表記することの多い漢字の具体例(品詞別)
  6. おわりに

はじめに

日本語の文章は、一般的に漢字・ひらがな・カタカナで構成されます。

みなさんは、日ごろ文章に触れるなかで、漢字を使って表記できる語句が、あえてひらがなで表記されているシーンに出会うことはないでしょうか。

例えば「~して下さい(ください)」「~と言う(いう)」「是非(ぜひ)」などが挙げられます。

こうしてみると、それぞれの語句に対する漢字は小学生でも書けるようなものばかりでも、文章上で表記される際には、ひらがなで書かれている場面のほうが一般的な語句が多いことに気づくと思います。

すでにお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、この記事内でもここまでに、漢字で表記すべき箇所をあえてひらがなで表記した語句がいくつかあります。

具体的には「敢えて(あえて)」「事(こと)」「既に(すでに)」「幾つか(いくつか)」などです。読者のみなさんにとっても、漢字による表記よりも、ひらがなで書かれた文中の表記のほうが馴染みのある表記となっているはずです。

トラスのブログで以前にご紹介した、『「致します」「いたします」の違いは?正しい使い方を解説!』の記事でも、こうした表記の使い分けについて触れています。

日本語で文章を書くことの難しさを、改めて痛感しますね。

本記事では、いつもとは違った視点で日本語での表記について掘り下げ、漢字とひらがなの表記の使い分けについて解説しています。

漢字を「ひらく」「閉じる」とは

漢字を「ひらく」とは、特定の語句をひらがなで表記することです。一方、漢字を「閉じる」とは、特定の語句を漢字で表記することを指します。

これらは、読み手が受け取る印象に影響を与えたり、文章の信頼性を高めたりするために用いられる技法です。この技法は単なる表記の違いにとどまらず、文章の印象や読みやすさ、理解しやすさに大きな影響を与えます。

ライターや校閲の仕事をされている人以外は表記の使い分けについて、無意識に行っていることがほとんどだと思います。

一方、ビジネスシーンにおいて企業の方針やイメージに基づき、意図的に社内でルールを定めて使い分けを行う場合もあります。ライターのような「書く」ことがメインのお仕事の方に関しては、クライアントの要望によっても表記の仕方を変えていく必要があります。

さて、漢字を「ひらく」と「閉じる」ということについて説明をしてきましたが、同一の文書全体・記事全体・メディア全体で表記をひらくか閉じるか統一されていることが大前提となります。同一の語句を、漢字とひらがなの記述で混在させてしまうことを表記ゆれといいます。同じ媒体のなかでは、同一語句の漢字とひらがなの表記が混在しないようにしましょう。

パソコンやスマートフォンで自動変換を使っていると、何気なく漢字に変換をしてしまうことも多いですが、場面によって適切な表記を選択していく必要があります。

なぜ漢字を「ひらく」のか

文章を読みやすくする

文章の文字が漢字ばかりだと読みにくく、逆にひらがなが多すぎても読みにくくなります。一般的には、文章全体における漢字の割合は30%程度が読みやすいと言われています。

漢字・ひらがな・カタカナをバランスよく配置することで、リズム感がよく、読み手にとって読みやすい文章になります。

 

文章に親しみやすい印象を与える

この手法は、文章を柔らかく、親しみやすい印象にする効果があります。漢字が多い文章は読みにくく固い印象を与えます。

たとえば、「可愛い」という漢字を「かわいい」と表記することで、読み手に与える印象が変わります。ひらがなは丸みがあり、視覚的にも柔らかさを感じさせるため、漢字に比べて親しみやすい表記となります。

なぜ漢字を「閉じる」のか

文章の品格向上

 漢字を多用することで、文章全体が格調高くなり、フォーマルな印象を与えることができます。ビジネス文書や公式なレポートなどでは、閉じた表現が好まれる傾向が高いです。

 

誤解を避ける

ひらがなでは同音異義語の区別がつきにくい場合があります。漢字で表記することで、誤解を避け、正確な意味を伝えることが可能です。

ひらいて表記することの多い語句の具体例(品詞別)

ここからは、実際にひらいて表記されることが多い語句の具体例を、品詞別にご紹介していきます。

副詞

更に:さらに
暫く:しばらく
随分:ずいぶん
既に:すでに
是非:ぜひ
大層:たいそう
大変:たいへん
偶に:たまに
時々:ときどき
何故:なぜ
最早:もはや

 

接続詞

及び:および
且つ:かつ
従って:したがって
但し:ただし
尚:なお
並びに:ならびに
又は:または

 

形容名詞

~する上で:~するうえで
~する事:~すること
~する度:~するたび
~する時:~するとき
~する他:~するほか

 

形容詞

凄い:すごい
面白い:おもしろい
可愛い:かわいい

 

補助動詞

~して行く:~していく
~して頂く:~していただく
~して置く:~しておく
~して下さい:~してください
~して来る:~してくる
~して見る:~してみる

 

複合動詞の後半

歩き続ける: 歩きつづける
食べ始める: 食べはじめる

 

連体詞

色々な:いろいろな
所謂:いわゆる
此の・其の:この・その
様々な:さまざまな

 

副助詞

~位:~くらい/~ぐらい
~等:~など
~程:~ほど
~迄:~まで

 

同じ名詞を連続させた後半

一つ一つ、ひとつひとつ:一つひとつ
一人一人、ひとりひとり: 一人ひとり

 

使用頻度の高い動詞

有る、在る:ある
出来る:できる
分かる:わかる

 

一部の当て字など

上手い:うまい
美味しい:おいしい
流石:さすが
躊躇う:ためらう
流行る:はやる
相応しい:ふさわしい

おわりに

いままでご自身が書いていた文章にも、無意識に文章を読みやすくするための使い分けをしていた人も多いのではないでしょうか?

改めて、日本語を用いた表現の奥深さも知っていただけたはずです。

私自身も、現在のブログ執筆やメルマガの作成に携わるなかで、こうした表記の違いが文章の印象を変化させることを実感してきました。

繰り返しにはなりますが、ひとつの文章のなかでは表記を統一し、「表記ゆれ」はないよう心がけていきます

文章の雰囲気に合わせて、読者が読みやすい文章を書いていくことを目指しましょう。

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